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【週刊】Classic Music Salonへようこそ#13 ~フランス印象派の代表的作曲家ラヴェルの世界<弦楽四重奏ヘ長調>

みなさんこんにちは。三毛猫タマです。

今回の配信では、近代フランス印象派を代表する作曲家ラヴェルについてお話ししたいと思います。

第8回の配信で彼の書いたクープランの墓についてお話ししたと思います。
今回取り上げる曲は彼の室内楽曲である弦楽四重奏曲ヘ長調作品35です。

モーリス・ラヴェルは1875年~1937年に生きたフランス印象派の作曲家です。「ボレロ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」「クープランの墓」を作曲したことで有名です。また、編曲家としても知られ、ロシアの作曲家ムソルグスキーが作曲したピアノ組曲「展覧会の絵」を管弦楽用に編曲したことでも知られています。

ラヴェルはモーツァルト及びフランソワ・クープランからはるかに強く影響を受けています。また彼はエマニュエル・シャブリエ、エリック・サティの影響を自ら挙げており、「エドヴァルド・グリーグの影響を受けてない音符を書いたことがありません」とも述べています。更にスペイン音楽、ジャズに加え、アジアの音楽及びフォークソング(俗謡)を含む世界各地の音楽に強い影響を受けていました。アジアの音楽については、パリ音楽院に入学した14歳の春に、パリ万国博覧会で出会ったカンボジアの寺院、タヒチ島の人々の踊り、インドネシアのガムランなどに大きな影響を受けています。今回の曲にもそのアジア音楽の影響を垣間見ることができます。

ラヴェルは作曲家であり、天才的な編曲家でもありました。「クープランの墓」や「展覧会の絵」をはじめ、様々なピアノ楽曲を管弦楽曲に編曲しました。それぞれが持つ楽器の特性を生かし、なるべく原曲の雰囲気を崩すことなく編曲していきます。

ラヴェルが活躍した20世紀は、楽器の奏法が発展した時代でした。また、サックスが発明されたのもこの時代であり、有名なバレエ曲「ボレロ」にも、彼はサックスを編成に組み込みました。そのような奏法や楽器の発明を積極的に取り込むことで、ラヴェルは原曲の雰囲気を壊すことなく、忠実に再現したのです。

さて、今回取り上げるラヴェルの弦楽四重奏曲。聴いたこともない方も多いかと思います。
彼はこの曲を1902年~1903年にかけて作曲しました。弦楽四重奏は作曲するのが難しい分野とされており、成熟期に作曲することが多いのですが、ラヴェルはこの曲をわずか27歳の時に書き上げました。
彼と親交の深かったドビュッシーはラヴェルのこの作品に熱狂的な賛辞を送って、ラヴェルに終楽章を改訂せぬように説得し、次のように進言しました。「音楽の神々の名とわが名にかけて、あなたの四重奏曲を一音符たりともいじってはいけません。」しかしながらラヴェルは、出版にあたって作品全体を改訂して、より構築感が高まるようにしたといいます。

これはある指揮者の先生が言っていたことなのですが、ヨーロッパの人たちが感じる時の流れは、我々日本人が感じるそれとはちょっと違うのです。日本人奏者は、多くの場合クォーツ時計のようにリズムに正確に、「かちっ、かちっ」と区切られた時間を意識します。これはドイツ音楽(バッハやブラームスなど)には適しています。しかしながら、ラヴェルをはじめとするフランス印象派の音楽はこれに適さない。スイスの機械時計のように、止まることなく流れる時間を感じます。
この曲においても、循環形式をひかえめに援用し、作品の自然な統一感をもたらすことに成功しています。

・第一楽章
 まるで静かにカーテンが開くように、さぁーと朝日がさしてくるような美しい和音から曲がはじまります。全体的に曲の起伏が少なく、メロディーの裏で奏でられるアルペジオが、まるで小川のせせらぎのような雰囲気を作り上げ、静かに曲が進行していきます。メロディーも無理のない音域で奏でられていきます。中間部で短調の和音が響きますが、すぐに最初の主題が提示されていきます。
・第二楽章
 ピチカートの使用が目立つ曲。弦楽四重奏でここまでピチカートを多用する曲はあまり例がないかと思います。リズムも少しトリッキーで、ジャズの要素を取り入れていると思われます。ラヴェルはアメリカの作曲家ガーシュウィンの影響を強く受けており、彼の楽曲にはところどころジャズ的なリズム配分が見られます。この楽章はピチカートの短い音の中で、弦4本のハーモニーを表現しなければならず、高度な演奏力が求められます。
・第三楽章
ゆったりと音楽が流れます。ハーモニーには東洋風な雰囲気が感じられ、全楽章の中で異色な雰囲気を醸し出しています。ラヴェルはアジアの文化の影響も多大に受けており、それがここで現れています。こちらも曲の起伏がなく、静かに曲が流れます。
・第四楽章
 第三楽章とは打って変わって激しい曲調へと変化します。ラヴェル独特のハーモニーが次々と現れます。ほかの3楽章と比べると楽章の長さは圧倒的に短いのも特徴です。第一楽章がロマン派的音楽なのに対し、第四楽章は現代クラシック的な音楽に仕上がっています。
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