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Classic Music Salonへようこそ#21 ~若き天才作曲家が残した交響曲―メンデルスゾーン 交響曲第4番『イタリア』

みなさんこんにちは。三毛猫タマです

今日はメンデルスゾーンが作曲した交響曲第4番について触れたいと思います。

メンデルスゾーンの交響曲の番号は出版順に付けられているため、作曲順ではありません。この曲は第1番、第5番「宗教改革」に次いで実質3番目に完成された交響曲です。
完成したのは1833年。メンデルスゾーンは1809年生まれですので、24歳にしてこの曲を書き上げたことになります。

彼は早熟の作曲家でした。かの有名な「『夏の夜の夢』序曲 ホ長調 作品21」(注:一般的にこの曲の題名は『真夏の夜の夢』とされるのが一般的でした。しかしながら、近年原題の「midsummer night」に対し、評論家の福田 恆存氏が「真夏の夜」という訳ではなく、「「Midsummer-day」は夏至で、クリスト教の聖ヨハネ祭日前後に当り、その前夜が「Midsummer-night」なのである」ので「直訳すれば、「夏至前夜の夢」となる」ため、「真夏の夜」という訳は不適切であると指摘したことを受け、「夏の夜」とするのが一般的になりつつあるので、筆者もこれに倣っています)は17歳にして書き上げた曲です。17歳にしてあれだけの曲が書けるところからして、彼の天才ぶりがうかがえます。そんな彼が、1829年にバッハが作曲した『マタイ受難曲』の復活公演を成功させた後に行った演奏旅行先であるイタリアで着想を得て作曲したのが、今回ご紹介する交響曲第4番です。

『イタリア』という副題がついていますが、ベルリオーズが確立した標題音楽的な要素はなく、最終楽章にイタリア舞曲のサルタレロが取り入れられている程度です。しかし、躍動感あふれる曲調、長と短が明瞭に表現されている部分は、イタリア演奏旅行で受けたものだと思います。

当時のイタリアは、芸術の世界では最先端を行く国でした。イタリアオペラ発祥の地であり、ルネッサンスが始まった地でもあり・・・モーツァルトもイタリアに行き、オペラに触れることでオペラの魅力を感じたといいます。
1815年ごろから、イタリアではナポレオンではなく、自分たちで国を統一しようという機運が高まっていました。そして、1830年に起きたフランス7月革命に触発されてイタリアでも革命が起きています。そんなイタリアの歴史の転換点にあたるときに、メンデルスゾーンはイタリア旅行に行っているのです。それゆえか、明と暗が交互に曲に現れます。標題音楽ではないとしても、彼がイタリアに行ったことで受けた影響が表れていないわけがなく、そんな動乱の時代へと向かおうとしているイタリアをこの曲で表現しようとしていることは間違いないと思います。

《楽章ごとの解説》
―1楽章―
何かを楽しみに待っている時の気持ちを音にしたかのような音楽が奏でられます。楽しみなことに心湧き立つさまを描いたような・・・。私も初めて欧州へ行った時の飛行機の中で聞いていたのがこのイタリア交響曲の第一楽章でした。憧れの地へ行ける楽しさを表現しているのはこの曲だ!と思って聞いていました。
低弦が細かいリズムを刻み、その上に高弦と木管のメロディーが乗っかる、というのが基本構造です。そして、繰り返し出てくる主題。これが次々と変奏されていくスタイルで楽章が進行していきます。時々マイナーな和声による進行が見られますが、基本としてメジャーの和声で進行していきます。6/8拍子という拍子も印象的です。2拍子であり3拍子であるこの拍子は、まるで舞曲を思わせる拍子です。
なお、譜面には反復せよという指示がありますが、演奏によっては反復せずに進行する演奏もあります。
メンデルスゾーンはイタリアへ演奏旅行へ行っている時に、ローマ教皇グレゴリウス16世の就任式や謝肉祭などの、華やかなイベントを目にしていたといわれています。そんなイタリアの華やかさが全面に出たのがこの第一楽章でしょう。

―2楽章―
メヌエット形式で奏でられるこの楽章は、一楽章とはちがい、華やかさが全面に出された楽章ではありません。哀愁漂う歌曲のようにも聞こえます。低弦が全体を通じて刻むリズムが非常に印象的です。

―3楽章―
田舎を描いたようなゆったりとした明るい曲調の楽章です。麦畑の麦が風に揺られてゆらゆらとしている中を、空を飛ぶ鳥の鳴き声を聞きながら歩いているような・・・そんな情景を思わせるメロディーが続きます。
中盤に出てくるHrのメロディー。このメロディーを合図に曲調が少し変化します。このHrのメロディー、個人的にはアルプスの草原で聞こえてきそうなメロディーにも聞こえなくないと思うのですが・・・。

―4楽章―
熱狂的な冒頭が印象的な4楽章。この楽章ではローマ付近の民衆に流行した舞曲「サルタレロ」をモチーフにしています。途中に現れるなめらかな音型がタランテラのリズムに乗って現れます。タランテラはナポリの舞曲のことで、早いテンポの曲です。多くの有名作曲家がこの舞曲のリズムを利用してイタリアに関する曲を残しています。(チャイコフスキーの『イタリア奇想曲』、『くるみ割り人形』のグラン・パ・ド・ドゥの第2曲、メンデルスゾーンの『無言歌集』第8巻の第3曲など)
曲は終始熱狂的に進んでいきます。が、ちらちらと暗い部分が見え隠れするように聞こえるのは私だけでしょうか。これからのイタリアの、統一までに待っている歴史を予感させるフレーズにも聞こえないでしょうか?

※今回の執筆に関して聞いたCD
 指揮:ヘルベルト・ヴォン・カラヤン
演奏:ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
発売:Panorama社(発売年:2000年8月15日)
705.jpg


―記事は終わりです―

~最後に~
さて、このブログを始めたのは昨年の11月頃でした。今年で1年がたちました。書いた記事の本数はおよそ20本です。
後半戦は「更新停止」が続いてしまいました。所属しているオケで役職を持っている関係上、どうしても時間を割けないことが続いてしまいました。申し訳ありませんでした。
まさか今年最後の更新が大晦日になるとは思いませんでした・・・。
来年も、細々とサロンを運営していこうと思っております。
今年一年ありがとうございました。
また、来年、お会いしましょう。
みなさま、良い年を!

サロンオーナー 三毛猫タマ
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